「ＷＢＣ世界バンタム級タイトルマッチ」（１０日、両国国技館）

　前日計量が９日、都内で行われ、５度目の防衛を目指す王者の山中慎介（３１）＝帝拳＝はリミットの５３・５キロ、挑戦者アルベルト・ゲバラ（２３）＝メキシコ＝はリミットを２００グラム下回る５３・３キロでともに一発でパスした。山中は歴代３位タイに並ぶ４連続ＫＯ防衛へ、「自信はあります」と勝利を宣言した。

　計量直後にゲバラとのツーショット撮影に応じた山中は、お互いに向き合うポーズを要求されると挑戦者をにらみつけた。身長で３センチ上回るチャンピオンだが、至近距離だと数字以上の優位さを感じ取った。

　「相手の印象？やっぱり小さいですね。腹も弱そう」と完全に上から目線で余裕。計量前日まで食事を取れるほど減量も順調で、持参したミネラルウオーターを飲み干すと「元気になりました」と笑顔を見せた。

　今回は歴代３位タイとなる４連続ＫＯ防衛の記録がかかる。ゲバラはフットワークを駆使するタイプだけに、いかに距離を詰めるかがポイント。「序盤は足を使ってくるイメージがある。上を攻めるか、下を攻めるかは臨機応変に戦いたい。自信はあります。強烈なのが見られますよ」と堂々のＫＯ宣言だ。

　今年３度の防衛をすべてＫＯで決めれば、年間ＭＶＰの最有力候補は確実。一撃必殺の左パンチを両国のリングにさく裂させる。