期待の安田竜馬3戦連続初回KO狙う!
「ボクシング4回戦」(17日、神戸サンボーホール)
プロ3戦目に臨む関西期待の新鋭・安田竜馬(21)=VADY=が16日、神戸市長田区のVADYジムで行われた計量に臨み、スーパーバンタム級(55・3キロ)のリミットを一発パス。デビュー3連続初回KO勝利を飾ることを誓った。
今年5月のデビュー戦は34秒、7月の第2戦は20秒と、過去2戦で秒殺劇を演じてきた安田がプロ3戦目のリングに立つ。「初回KOはもちろん狙う。みんなが期待しているから」と不敵に言い放った。須崎秀幸(中内)との4回戦で自慢の強打を発揮する。
神戸・西代中時代は柔道部に所属し、市大会優勝など活躍した。特待生として神戸国際大付に進んだが、「鑑別所には8回くらい行っている」という札付きのワルでもあり、素行不良で1年で退学となった。その後も悪事は改まらず、ついには19歳の時に1年ほど兵庫県内の少年院に送られてしまった。これが自分を見つめなおす機会となった。「会長や家族など待ってくれると言ってくれた」と、柔道と同時に中学時代から取り組んでいたボクシングでプロになることを決意。出所後、中学時代から通っていたVADYジムに所属し、悪事とは決別した。現在は解体工をしながら、ボクシングに励んでいる。
今回、同じリングで実弟の佑馬(18)=VADY=がプロデビュー戦を行う。神戸第一高在学中の佑馬は兄と違って悪さはせず、ボクシングで近畿大会2位の実績を残して大学進学を予定している。「自信はあります。KOで勝って勢いをつけたい」。兄へ、快勝のバトンをつなぐ思いだ。「2人とも素質はある。もっと真剣にボクシングに打ち込めば、王者になれるものを持っている」とVADYジムの高嶋穣会長は断言する。なお、竜馬と佑馬の間にもう1人、男の兄弟がおり、現在は柔道に専念しているが、ボクシング転向の可能性もゼロではないとのこと。安田3兄弟ならぬ“安田ブラザーズ”として旋風を巻き起こしたい野望を高嶋会長は秘めている。