「ボクシング４回戦」（１７日、神戸サンボーホール）

　関西期待の新鋭・安田竜馬（ＶＡＤＹ）が１７日、神戸サンボーホールでプロ３戦目となる４回戦に臨み、須崎秀幸（中内）を１回１分１０秒ＫＯで倒し、デビューから３試合連続の初回ＫＯ勝利を飾った。

　今年５月のデビュー戦を３４秒、７月の２戦目を２０秒と“秒殺ＫＯ劇”で突破してきた安田は試合前からヒートアップ。直前の試合で、デビュー戦を迎えた実弟・安田佑馬（ＶＡＤＹ）が初回にダウンを奪われた上に判定負けするという“波乱”があっただけに、「弟が負けたんでオレがやったらんと思った」と気合十分。金髪にサングラス姿で入場すると、開始前にリング中央に歩み寄る際には相手を押し込むほどの睨みを効かせ、レフェリーに注意を受けた。ゴングと同時に仕掛けて開始５０秒ほどで右ストレートでダウンを奪う。再開後にも右ストレートをたたき込んで試合を決めた。

　素行不良で高校を退学になり、１９歳の時には兵庫県内の少年院に送られた札付きのワルだったが、出所後、心を入れ替えてボクシングの道を選んだ。３連続初回ＫＯ勝利、３試合トータルで要した時間はわずか１２４秒という快進撃をみせている。「少しバタバタしたけど、パンチの手応えはあった。これからも決められた試合を勝っていくだけ。強いヤツとも戦いたい」と飛躍を誓った。陣営の高嶋穣会長は「これでまた対戦相手が見つからなくなるわ」と圧勝続きが故の悩みももらしていた。