藤波Jr.LEONAが涙のデビュー戦
「ドラディション」(19日、後楽園ホール)
藤波辰爾(59)の長男、LEONA(20)がWRESTLE‐1・船木誠勝(44)とデビュー戦を行い、ハイブリッドブラスターで敗れた。在学中の立大の友人ら約100人が見守る中、勝利は逃したものの猛攻に耐え、ドラゴンスクリューなどで見せ場を作った。“ドラゴン2世”は今後の目標にゴールデンタイムのテレビ中継復活を掲げ、「僕のレスリングキャリアを捧げたい」と誓った。
蹴られても蹴られても食らいついた。船木からのプロの洗礼に何度も顔をゆがめた。それでも、ドラゴンスクリュー2連発や人間風車で反撃し、父のDNAを感じさせた。試合後、足を引きずり、左腕を押さえたLEONAは涙ながらに船木に「ありがとうございました」と感謝した。
4歳からの夢をかなえた。父の師匠・アントニオ猪木(70)の引退試合が行われた98年4月4日、東京ドーム。怜於南少年は、父が佐々木健介からIWGP王座を奪った試合を観戦し、プロレスラーを志した。家族の猛反対でも心は折れず、昨年4月20日、父の40周年大会が行われた後楽園ホールで“直訴”。この日に向け、厳しい練習を積み重ねた。7月7日に20歳を迎えてもデビュー戦まで“禁酒”を貫いた。
「プロレス界のために頑張ります。ゴールデンタイムに戻るまで…」と目標を口にすると、再び涙があふれた。そして、「何年かかるか分からないけど、プロレスキャリアを捧げたい」。覚悟は決めた。父がファンを魅了してきた世界で、自身も輝きを放ってみせる。