宮尾綾香、判定V3 強敵撃破に涙
「WBA世界女子ライトミニマム級タイトルマッチ」(28日、後楽園ホール)
ボクシング女子のダブル世界戦が行われ、WBA女子世界ライトミニマム級戦は王者・宮尾綾香(30)=大橋=が同級1位グレッチェン・アバニエル(28)=フィリピン=を3‐0の判定で下し、3度目の防衛に成功した。IBF女子世界ミニフライ級王座決定戦は、同級7位・江畑佳代子(37)=ワタナベ=が同級1位ナンシー・フランコ(24)=メキシコ=に3‐0の判定で敗れ、王座奪取はならなかった。
“ボクシング界の上戸彩”が涙のV3だ。宮尾は勝ち名乗りを受けると、目を潤ませて頭を下げた。
パンチ力強化に取り組み、機敏な動きにパワフルさが加わった。アジア大会金メダルなどアマチュア実績豊富な指名挑戦者アバニエルと積極的に打ち合い、最終回にはダウン寸前に追い込むなど、最大4ポイント差をつけて激闘を制した。
右目の下を青く腫らした宮尾は、涙のわけを「勝ちたかったから。感極まって…」と説明。だが、「まだまだですね」と満足はしなかった。ジムの大橋秀行会長は「今回の防衛戦が一番良かった。魅せる女子ボクシングの重要な存在」と、成長を評価。次戦は「未定だが、地元の長野でやらせたいとも思う」との考えを示した。