高山 大阪凱旋3‐0大差判定防衛

 「IBF世界ミニマム級タイトルマッチ」(3日、ボディメーカーコロシアム)

 王者・高山勝成(30)=仲里=が同級6位のビルヒリオ・シルバノ(23)=フィリピン=を3‐0の判定で退け、初防衛を果たした。

 故郷のリングは温かかった。四方から聞こえるのは、勝者である自分を祝福する声。「皆さん、ただいま大阪に帰ってまいりました!!」。“帰宅”を告げる高山の絶叫が、会場に響き渡った。

 序盤から有効打を浴びせ、防御面では相手のパンチを的確にかわす大差の判定勝ち。疲労がピークに達する11回には、アリ・シャッフルなどのパフォーマンスを披露した。明らかにポイントで勝っていた中で、ラスト30秒はリスクを承知でノーガードでの打ち合い。「足を使うより、最終ラウンド2分50秒でKOできた方がいい」。KOにかける高山の思いは客席に伝わり、大歓声があがった。

 試合前、1通のメールが届いた。「初防衛を祈っている」。差出人はWBC世界ミニマム級王者・熊朝忠(中国)。11月30日にV2に成功したばかりで、高山との対戦を来年4、5月ごろに希望している。実は2人の間には、中国の旧正月である1月末に王座統一戦を行う計画もあった。

 一方で、世界主要4団体制覇という目標もある。残るWBOの王者サビーリョ(フィリピン)は、日本のジムを使えずにフィリピンのALAジムで練習していた時期の“同門選手”。それでも、高山は「正直、フレンドです。でも、リングの上では友達ではない」と、対戦も辞さない構えだ。

 日本を飛び出してから4年半。ひと回り成長して、皆の前に帰ってきた。「温かい声援が自分に浴びせられて、ものすごく心強かった」。苦労の日々は決して無駄ではなかった。

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