ソーサ、ヒヤヒヤ計量も八重樫戦へ自信
「WBC世界フライ級タイトルマッチ」(6日、両国国技館)
前日計量が5日、都内で行われ、王者・八重樫東の挑戦者、エドガル・ソーサ(34)=メキシコ=が減量に苦しみ、パンツを脱いでリミットぎりぎりの50・8キロでクリアした。3日のWBA・IBF世界スーパーフライ級王座統一戦の前日計量で、リボリオ・ソリス(ベネズエラ)が体重超過の失態を演じていただけに、周囲もヒヤリの計量となった。2度目の防衛戦に臨む八重樫、プロ2戦目に臨む村田諒太ら、出場全選手が一発でクリアした。
2階級制覇を狙うソーサが、あわや体重オーバーのピンチに陥り、関係者を慌てさせた。前兆は、午後1時に予定されていた計量の数十分前からあった。予備計量のため、会場に姿を見せたソーサ陣営は、公式計量で使用するハカリの周囲をバスタオルを持った数人で目隠し。そこに全裸になったソーサが乗ると、厳しい表情で目盛りを凝視した。
正確な数字は不明ながら、非公式には500グラムオーバーと伝えられた。ソーサは慌ててホテルの自室に戻り、シャドーボクシングで汗を流したという。日本ボクシングコミッション(JBC)関係者に呼ばれて、再び会場入り。八重樫に続いて、パンツを脱いだソーサがハカリにそ~っと乗り、全員が注視する中、50・8キロのリミットぎりぎりでクリアした。
海外のボクサーは、試合直前に一気に減量することが多いため、計量で全裸になることは珍しくない。2月にWBA世界フライ級王者ファン・カルロス・レベコ(アルゼンチン)が、9月には亀田大毅とIBF世界スーパーフライ級王座を争ったロドリゴ・ゲレロ(メキシコ)がフルヌードになっている。
もっとも、数日前にソリスの失態劇があっただけに、関係者は肝を冷やしたはず。ソーサはややゲッソリした表情だったが、「とても満足している。私は、ハカリというもうひとつの敵に勝った。これからパスタを食べる。試合では3、4キロ増えていると思うが、クレバーかつテクニックを見せて戦う」と豪語。計量前とは一転して自信満々だった。