44歳・池山直、日本最年長王座だ!
「WBO世界女子アトム級王座決定戦」(16日、アゼリア大正ホール)
ボクシング女子のダブル世界戦が17日、大阪・アゼリア大正で行われる。16日は大阪市内で調印式と前日計量が行われ、4選手とも一発パスした。WBO女子世界アトム級王座決定戦は44歳の池山直(フュチュール)がジョゼベル・パガデュアン(29)=フィリピン=と対戦。WBC女子世界ミニフライ級王者・安藤麻里(26)=フュチュール=は同級4位・黒木優子(23)=YuKO=を相手に初防衛戦に挑む。
44歳7カ月、伝説の女戦士・池山が最大、最後の好機を迎えた。王座奪取となれば、日本初の40歳代、最年長での戴冠。女子はもちろん、男子でも06年、越本隆志の持つ35歳25日を大幅に塗り替える日本記録となる。「ボクシングに人生をかけてきた。リングに立てるだけでも光栄。偉業を目指したい」と、日本ボクシング史に名を刻むことを誓った。
31歳で健康維持のため、ボクシングを始めた。「練習はきついけど終わった後の充実感がすごい」と、のめり込み実力をつけた。39歳の09年5月に世界初挑戦したが失敗。高齢を理由にJBCからは「負ければ引退」を通達されてきた。それでも“鉄の女”はあきらめず、2度目の世界挑戦を実現させた。
岡山在住で母と2人暮らし。岡山市役所に勤める公務員のため、ファイトマネーは受け取っていない。体を心配しながらサポートし続けてくれた母へ「恩返ししたい」と、ベルトを捧げる。