ロンドン金の村田、来年にも世界挑戦
「ボクシング10回戦」(22日、島津アリーナ京都)
ロンドン五輪ボクシング男子ミドル級金メダリストで、東洋太平洋ミドル級1位の村田諒太(28)=三迫=が来年にも世界王座へ挑戦する。村田のマッチメークを担当する帝拳ジムの本田明彦会長(66)が20日、計画を明かした。村田は22日のプロ第4戦(ミドル級10回戦=島津アリーナ京都)を前に京都市内で会見し、「KOを狙う」と宣言した。
プロ第4戦のゴングが鳴る前にもかかわらず、本田会長の口から「世界挑戦」へのプランが出たのは村田への揺るぎない信頼からにほかならない。
デビューから3試合を振り返り「頭はいいし、体力もある。能力は相当高い。ちょっとずつ上がっている」と手放しで絶賛。今後について「今回を含めて今年はあと3試合。秋と、年末か年始に2試合やって、来年春にアメリカで世界ランカーとやらせたい。これが村田にとって勝負になる。うまくいけば来年中にもチャンスがある」と、世界王座挑戦への青写真を明かした。
さらに同会長は「人の3倍の速度でいっているね」と村田の恐るべき進化に手応えを感じている。「(ボクサーは)相手が強くしてくれるもの。そのレベルまで上げようとするから。だから無駄な試合はできない」と、対戦相手も1戦ずつ厳選し、村田をたたき上げるつもりだ。
村田はこの日の会見で相手のネリオと初めて顔を合わせた。初の10回戦でもあり、「打たれ強そうな顔」と警戒しながらも「流れを見て(KOを)狙います」と話した。
奈良県出身だが、南京都高(現京都広学館高)時代は高校5冠を獲得。「第2の故郷」と位置づける京都で快勝し、本田会長の設計図を現実にする。