渕、還暦戴冠ならず「出し尽くした」
「全日本」(25日、三条市栄体育館)
渕正信(60)の還暦戴冠はならなかった。師匠・故ジャイアント馬場さんの故郷・三条で10年ぶりのベルト挑戦。『フッチー』コールの中、最高の見せ場はつくった。終盤、鈴木鼓太郎に大攻勢。バックドロップ6発で追い詰めたが、届かなかった。蘇生した鈴木に丸め込みを2度試みたところでスタミナ切れ。最後は力尽きた。
国内メジャー団体主要王座への最高齢挑戦を果たし「すべてを出し尽くした。あれが今の100%」と汗だくで振り返った。久々の大一番を終えた後も闘志は衰えておらず、相棒の秋山準に「もう1回行くか?」と元気に声を掛けた。
「馬場さんがいたら『何だお前、取れなくて。しっかりしろ!!』ってカツを入れられてると思う」。来年1月に馬場さんが死去した61歳を迎える渕は、師匠の分まで暴れ続ける。