19歳田中が新王者!最短4戦目で奪取

 「東洋太平洋ミニマム級タイトルマッチ」(30日、後楽園ホール)

 新スター誕生だ。ボクシングの東洋太平洋ミニマム級タイトルマッチ12回戦が行われ、「中部の怪物」の異名を持つ同級1位の田中恒成(19)=畑中=が10回50秒、TKOで王者の原隆二(24)=大橋=を破り、井上尚弥、八重樫東(ともに大橋)らの5戦目を抜く国内史上最速の4戦目で東洋太平洋王座を獲得した。次の目標は井上の6戦目を抜き、日本最短の5戦目での世界王座戴冠だ。

 速射砲のような左右の連打だ。10回、田中が肉眼では数えられないほどのスピードで王者を追い詰める。サンドバッグ状態の原を見た福地レフェリーが試合を止めた。

 リングに駆け上がり、抱き上げようとした畑中会長を「大げさ大げさ」と制して照れ笑い。だが、序盤は緊張で硬かった。4回までのスコアはイーブン。「足りない部分だったし、気持ちで引いちゃだめ」と、4戦目で初めて接近戦を挑み、中盤から本領を発揮した。

 原の左フック、左ボディーは「効いた」が、3回に右アッパーを決め、5回には連打から右の打ち下ろしでダウン寸前に追い込んだ。中盤からの打ち合いは「練習通りにできた」という細かいパンチに物を言わせた。

 次の目標は井上を抜く日本最短での世界奪取。11月6日には祝勝旅行を兼ね、タイで行われるWBC世界ミニマム級王者、オスワルド・ノボワ(メキシコ)の防衛戦を視察する。「春くらい、夏までにはやりたい」と畑中会長。陣営の目はまっすぐ世界を見据えている。

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