公立大理系ボクサー12・28デビュー

 頭脳も実力もホンモノの高学歴ボクサーが誕生する。大阪市立大工学部機械工学科4年・坂本真宏(23)=六島=が2日、大阪市内で会見し、28日に大阪・住吉区民センターで平沼裕介(フュチュール)を相手にデビュー戦を行うことを発表した。

 大学で競技を始め、アマ戦績はフライ級で24勝6敗。全日本選手権大阪代表にも選ばれたホープがプロ転向。「物理学の理屈は競技に生きる。来年まずは新人王」と偏差値60超の秀才は目標を掲げた。

 現在、卒論の真っ最中でテーマは「チタニアナノチューブの形成メカニズムの解明」。実用化されれば建築資材などの洗浄に効果があるという。大学院への進学は今年、不合格となったが、来年、大学院試験の勉強をしながら競技と両立する。

 横浜国大卒の新田渉世が96年に東洋太平洋バンタム級で国公立大卒初の王者に。現役では東大卒で現役公認会計士の柏野晃平らがいる。「頭では負けますけど、ボクシングでは負けない」とライバル心。世界王者とノーベル賞の両獲得へ夢のゴングは鳴った。

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