棚橋3年ぶりMVP 視線は“連覇”へ
14年度のプロレス大賞(東京スポーツ新聞社制定、デイリースポーツなど選定)の選考会が8日、都内で開かれ、新日本の棚橋弘至(38)が3年ぶりに最優秀選手賞(MVP)を受賞した。3度目のMVPはアントニオ猪木の6回、天龍源一郎、武藤敬司の4回に続き、故ジャンボ鶴田氏に並ぶ史上4位。年間最高試合(ベストバウト)には新日本8・10西武ドーム大会のG1決勝戦、オカダ・カズチカ(27)-中邑真輔(34)を選出した。敢闘賞は大仁田厚(57)が獲得し、94年のベストバウト以来20年ぶりの受賞で史上最高齢となった。
棚橋が3年ぶりに頂点に返り咲いた。14年は1・4で中邑を破り、IWGPインターコンチネンタル(IC)王座を獲得してスタートした。4月に陥落したものの、10月にAJスタイルズを止め、IWGPヘビー級王座を奪回。史上最多となる7度目の戴冠でMVPをたぐり寄せた。
ベルトを前に会見し「驚いた」と本音を口にした。春から夏にかけて浮上できず、賞は頭から消えていたという。「10月にIWGPを取ったことで、1月にICも取っていたことが効いたと思う。第4コーナーを回って一気に差した痛快な気持ち」と笑顔を見せた。「愛してま~す」を決めゼリフにする抜群のファン対応も選出ポイントとなった。
MVP3度は史上4位タイで、来年にも2位となる。「鶴田さんと並んだと聞いただけで気持ちが引き締まる。さらに上を目指す。自身2年連続を成し遂げていないので、15年は野心を高めて取りに行く。MVPを予約する」。1・4東京ドームは昨年まで2年間、MVPを譲ったオカダ戦。最高のスタートを切って、“連覇”へ突っ走る。