井上尚、新王者になれば具志堅氏目指す
「WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ」(30日、東京体育館)
ボクシング・トリプル世界戦の前日計量が29日、都内のホテルで行われ、6選手とも一発クリアした。2階級上げたスーパーフライ級で国内最速8戦目での2階級制覇を狙う挑戦者の井上尚弥(21)=大橋=はリミットの52・1キロ。戴冠を前提に、この階級で具志堅用高氏の持つ連続防衛13度の日本記録更新を目指すと明言した。
計量を終えた尚弥は、栄養ゼリーと特製サムゲタンを口にし「何だかんだキツかった。ライトフライの比じゃないけど…」と減量を振り返った。
前回のような絶食はせずに済んだが、前日は午前中に納豆とご飯を少し口にしただけ。試合までにパスタなど炭水化物や好物のアイスクリームを食べて57キロ程度に戻す計算だ。
はかりに乗った王者の肉体を「胸板が厚かった。39歳の体ではないですね」と褒めたものの、「ドネアのようなオーラは感じない。負けるのはキャリアだけ。勝つ自信しかない」と言い切った。
新王者になれば「具志堅さんの偉大な記録を目指す」と、この階級で長期政権を築くつもり。大橋会長は「いずれ苦しくなるかも」と不安も口にしたが、尚弥のこだわりは強い。