天笠、応援に感謝「力をもらえました」
昨年大みそかに大阪・ボディメーカーコロシアムで行われたボクシングのWBA・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチで、統一王者のギジェルモ・リゴンドー(34)=キューバ=から2度のダウンを奪う大善戦の末に11回TKOで敗れたWBA同級10位、WBO同級6位の天笠尚(29)=山上=が1日、自身のフェイスブックを更新。写真入りでファンへの感謝と試合後の検診で骨に異常がなかったことを報告した。
シドニー、アテネと五輪2連覇、プロでも14戦全勝のリゴンドーに対して、天笠は圧倒的不利の下馬評を覆す健闘。7回終盤に2度のダウンを奪い、絶対王者をあと一歩のところまで追いつめた。しかしその後、猛反撃に出た王者の左ストレートを受けて10回にダウン。右目が塞がり、左ほほを大きく腫らしたところで11回終了時に陣営が棄権を申し入れた。左ほほは骨折の疑いがあったため、試合後は大阪市内の病院に直行。CT検査を受け、「顔面打撲」で骨、脳に異常はなし、と診断された。
「皆さんの応援で本当に力をもらえました。ありがとうございました!」とファンへの感謝をつづった天笠は「いま看護師さんにアイスを頂いたので食べています」と激闘の証の残る大きく腫れた顔でアイスクリームを食べようとする写真を掲載。その表情には、敗れはしたものの、最強王者に真っ向勝負を挑んだ清々しさも感じられた。