京太郎 石田下しV3 王座返上も
「デイリー後援・日本ヘビー級タイトルマッチ」(30日、後楽園ホール)
王者・藤本京太郎(28)=角海老宝石=が元WBA世界スーパーウエルター級暫定王者で同級1位・石田順裕(39)を僅差判定2-1で下し、3度目の防衛に成功した。1年前の雪辱に燃える39歳を返り討ち。繰り広げた“舌戦”にも決着をつけた。
ショッキングピンクに染めた髪の右側3分の1を刈り上げ、そこに緑色の星マークを二つ施した京太郎が難敵・石田を2-1の僅差判定で下し、3度目の防衛に成功、因縁にも決着をつけた。石田に手を差し上げられると、硬かった表情をようやく緩めた。
5回終了時の中間発表では、2者が石田を支持し。京太郎は赤コーナーで苦笑いだったが、これでエンジンがかかった。
6回には上下に打ち分け、右ストレートを決めた。7回は接近戦から左フック、ボディー、ワンツーと反撃。終盤は互いにスタミナ勝負となったが、気力を振り絞り、ポイントを着実に奪い返した。
1年前のこの日、同じ後楽園ホールで石田とノンタイトル8回戦を行い、スーパーウエルター級から一気に4階級上げてきた石田を僅差の判定で下した。再戦について京太郎は「日本人との対戦の意味が分からなくて…。モチベーションは正直上がらなかった」と、複雑な心境を明かした。
今後は日本王座返上も視野に入れ「外国人とやりたい。うまい日本人よりもパワーのある選手をぶっ倒したい」と東洋太平洋王座を目指す。萩森健一マネジャーは「クルーザー級転向も考えています」と、対外国人選手との新路線を現実的に捉えていた。