丸藤、ベンジャミン下しノア解散を阻止
「ノア」(8日、後楽園ホール)
「グローバル・リーグ戦2015」の優勝決定戦が行われ、丸藤正道が鈴木軍のシェルトン・X・ベンジャミンを下し、初優勝するとともに団体解散を阻止した。試合後、GHCヘビー級王者の鈴木みのるが登場。12月23日、ノアの東京・大田区総合体育館大会での最終決戦をアピールし、丸藤も王座奪回を誓った。
丸藤勝利の瞬間、観客は両手を突き上げ、セコンドを固めたモハメドヨネ、中嶋勝彦らノア軍は小躍りした。負ければ解散の正念場。鈴木が決勝進出を逃したが、ベンジャミンも侮れない実力者とあって、会場には緊張が高まった。パワーで圧倒された丸藤は何度も追い込まれたが、負けられない思いだけで脱出。久々に繰り出した不知火・改、fromコーナーtoコーナーなど、17年間のレスラー人生で培ったすべてを出して反撃した。最後は変形エメラルドフロウジョンでトドメを刺した。「首の皮1枚つながった」。責任を果たしたノアの大黒柱は喜びより安どの気持ちが大きかった。
優勝インタビューをさえぎるように現れた鈴木から「生き残ったのはてめえか?最後にお前がすべてを背負って出て来い!12月23日、大田区体育館!オレの相手、丸藤正道!さあ、やるか」と決戦舞台を指定された。鈴木の左手にあったGHCヘビーのベルトに視線を送った丸藤も望むところ。それでも、今年3月に王座を奪われ、5月の再戦でも敗れている丸藤は、あえてファンに「もう1回、オレにチャンスをくれ」と願い出た。会場からは「信じていいの?」「最後だぞ」と厳しい声が起こったが、最後は丸藤コールで団結した。
「必ずあいつからベルトを取り返す」。解散阻止だけでは終わらない。至宝を取り返して、初めて心の底から喜びを爆発させる。