柴田東洋太平洋・日本ミドル級王座防衛
「ボクシング・東洋太平洋・日本ミドル級タイトルマッチ」(9日、後楽園ホール)
柴田明雄(33)=ワタナベ=が、前原大尊康輝(22)=六島=を7回TKOで下し、東洋太平洋5度目、日本4度目の防衛に成功した。
前原は190センチの長身で「自分より背の高い相手は初めて。石原トレーナーと対策は練りました」と話していたが、立ち上がりはさすがに戸惑いがあった。「1回は距離を感じた。セコンドからもっとジャブをコンパクトに出せと言われて、2回から当たるようになった」と対策の成果を見せた。
上下を効果的に攻め、攻撃は前後左右のステップでかわし、前原にほとんど何もさせなかった。3回に右のストレートで最初のダウンを取った。6回に右ストレートで2度目のダウンを奪うと猛ラッシュで追い込み、7回に仕留めた。
柴田は前原について「打ち終わりを狙われていたし、パンチ力も思った通りあった」と話した。4試合連続の(T)KO勝ちを「パンチ力を付けて倒したいと思っていた。うれしい」と、素直に喜んだ。
東洋太平洋と日本のベルトを同時にかけるのは「負けたら終わりと思っている。背水の陣の気持ちで闘うため」と言う。
渡辺均会長は「キャリアの差が出た」とたたえ、今後については「防衛を重ねて、(世界挑戦の)チャンスが来るのを待ちます」と話した。