大竹秀典が6回TKO勝ち世界再挑戦へ

 「デイリー後援・ボクシング・8回戦」(18日、後楽園ホール)

 元日本スーパーバンタム級王者で、IBF世界同級11位の大竹秀典(34)=金子=が再起2戦目を6回36秒TKO勝ちで飾った。

 対戦相手のサン・サックナロン(タイ)はムエタイ経験も豊富で打たれ強いことで知られる。序盤からカウンター気味の右ストレートでリズムをつかんだ大竹は、左右のフックと右ストレートで試合を支配。中盤からは左ボディーもタイミングよく打ち込んだ。

 迎えた6回、強烈な左ボディーブローを効かせると、体をくの字に曲げたサンを逃がさなかった。連打で青コーナーに追い詰めると、サンは崩れ落ちた。

 試合後、ほとんど無傷の大竹は「練習してきたことが意識してできた。接近戦で力まず、無駄なく力を伝えられるように。強いて言えば中間距離でいいのを当てて倒したかった」と振り返った。

 昨年11月、WBA王者スコット・クイッグ(英国)に判定負けした世界初挑戦後、意識に変化があった。「トレーニングのために仕事の量も減らしました。ジムワークだけでなく、走り方一つから変えた」と、ボクシングへの取り組み方を見直した。それは、もう一度世界挑戦するという強い意志の表れだった。

 金子賢司トレーナーは「チャンスがあればいつでもどこでも行きたい。できれば国内でやりたいけど、チャンスをうかがいながらですね。スーパーバンタムだけでなく、1階級上のフェザーまで含め考えています」と話した。今回のフェザー級8回戦はマッチメークの都合だったが、チャンスがあればフェザー級でも世界をつかみに行く構えだ。

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