王者田中 秘策は井上式重い一撃
「ボクシング・WBO世界ミニマム級タイトルマッチ」(31日、愛知県体育館)
王者の田中恒成(20)=畑中=が30日、挑戦者で同級4位のビック・サルダール(25)=フィリピン=との初防衛戦に向けて、名古屋市北区の畑中ジムで練習を公開した。日本人最速の5戦目で世界王者に輝いた20歳は2種類の右ストレートを研究中。キレ&重さの“ダブルパンチ”でKO勝利を手にする。
世界戦の経験もあるフィリピン人世界ランカーと5ラウンドのスパーリング。「相手への近づき方、接近戦。いろいろ試すようなスパーリングでした」。得意の左ボディーで相手の動きを一瞬止めるほど、軽快な動きを披露した。
武器はこれまで使っていたキレのあるパンチに加え、体重を乗せて放つ重い一撃だ。世界最速の8戦目で2階級制覇を成し遂げたWBO世界スーパーフライ級王者の井上尚弥を参考にしているという。「キレと重たいパンチを両方使えたらなと思う」。大みそか決戦まで1カ月。「どんな形でもいいのでKOしたいですね。理想は1ラウンド」と意気込んだ。