村田先輩の“金言”生かし市村がMVP
「ボクシング・全日本新人王決勝戦」(20日、後楽園ホール)
全日本新人王決勝戦(全12階級)が行われ、最優秀選手(MVP)にはスーパーバンタム級の市村蓮司(22)=RK蒲田=が選ばれた。技能賞にスーパーフライ級の梶颯(かじ・はやて、18)=帝拳=、敢闘賞はフライ級の坂本真宏(24)=六島=がそれぞれ獲得した。
偉大な先輩の金言を生かし、金髪の市村が鮮烈なKO劇を見せた。序盤から連打でダウンを奪うと、さらに追い打ちをかけ、左フックからの右ストレートで2度目のダウンを奪い試合を決めた。
村田諒太や山中慎介を輩出した南京都高出身。村田とは高校時代から親交があり、自身が総体の決勝で判定負けを喫した際には「周りはお前の勝ちだったと慰めてくれたけど、村田さんは『ジャッジで負けた方が負けなんや』と言ってくれた」と市村。「完勝しないと上にいけない」と胸に刻み込んだ積極性で、この日も完全勝利を決めた。
MVPも獲得した22歳は「先輩方には足元にも及ばないけど、これから期待してほしい」。これを足掛かりに飛躍を狙う。