田中恒成、田口良一に挑戦状
「ボクシング・10回戦」(28日、名古屋国際会議場)
前WBO世界ミニマム級王者の田中恒成(20)=畑中=が50キロ契約のノンタイトル10回戦に臨み、IBFライトフライ級10位のレネ・パティラノ(24)=フィリピン=に6回2分23秒KO勝ち。ライトフライでの2階級制覇へ弾みを付けた試合後、リング上でWBA同級王者・田口良一(29)=ワタナベ=に挑戦状をたたきつけた。
勝利の余韻冷めやらぬうちに田中はマイクで挑戦状をたたきつけた。「田口選手、挑戦を受けてください!」。日本人対決を望む地元のファンからドッと歓声が沸いた。
対戦を熱望した田口は8月に次戦を予定する。畑中清詞会長(49)は「挑戦者ですからね。全てチャンピオンに合わせますよ。東京に行ってでもやりたい。今から電話します」と鼻息は荒い。8月ならインターバルは約2カ月しかない。低い体勢だったパティラノの頭に何度も両拳が当たった田中も「もう冷やしてますから。すぐ次にスタートしたいので」と戦闘モードだ。
試合は6回、ラッシュから右、左と当ててダウンを奪うと、倒れた相手に10カウントを聞かせた。それでも「理想には全然及ばなかった。倒すことをテーマにしていたけど、倒し方、詰め方はへたくそでした」と反省した。
世界奪取は日本人最速5戦目だった。田口との日本人対決を制して、井上尚弥に並ぶ世界最速8戦目での2階級制覇へ。目標への第2章完結の日はそう遠くなさそうだ。