ボクシング史上最速の世界３階級制覇王者でＷＢＡ世界フライ級王者の井岡一翔（２７）＝井岡＝が３日、大阪市内で会見し、７月２０日にエディオンアリーナ大阪で、同級７位のキービン・ララ（２１）＝ニカラグア＝を相手に３度目の防衛戦を行うことを発表した。同国の英雄で軽量級最強と目されるＷＢＣ同級王者、ローマン・ゴンサレス（２８）の弟子を相手に“ロマゴン攻略デモ”を敢行。視野に入れる大みそかの統一戦へ、ＫＯで弾みをつける。

　自己最長、７カ月の充電明けには刺激のある相手がいい。一翔が選んだのは、１８連勝中と勢いに乗る超攻撃型。ララは、スパー相手を務めるゴンサレスから「ニカラグアの宝石」と認められる逸材だった。

　一翔はフライ級４団体制覇が次の野望。ロマゴンは常に意識している。「勝ち方で相手は評価する。その先の目標へ向け、負けられない」と、一番弟子を相手に“仮想ロマゴン”撃ちの意向だ。

　井岡一法会長は「ＴＫＯかＫＯで勝って、大みそかは統一戦を視野に入れている」と、完勝での突破なら統一戦へゴーサインを出す。昨年大みそかに、前王者のレベコ（アルゼンチン）を１１回ＴＫＯで返り討ちにした一翔も「今回も倒し切る」と、連続ＫＯを宣言した。

　一番の標的は、ＷＢＡスーパー王者＆ＷＢＯ王者のファン・フランシスコ・エストラーダ（メキシコ）になる。ロマゴンも、いつかは超えねばならない敵。「フライ級は素晴らしい王者ばかり。誰とやってもいい」と、大みそかはどの王者でも戦う腹づもりだ。

　私生活も充実している。結婚を前提に交際中の歌手、谷村奈南とは「ずっと幸せですよ」とおのろけ。女優でタレントの平愛梨との熱愛が発覚したサッカー日本代表・長友佑都をまねて「アモーレ（大切な人）のために頑張りますよ」と、笑顔で必勝突破を誓った。