元K-1戦士ベルナルドさん死去【2012年2月16日付】
【2012年2月16日付 デイリースポーツ紙面から】
さよなら、ベルちゃん。K-1で活躍した格闘家のマイク・ベルナルドさんが14日、母国の南アフリカ・ケープタウンで亡くなった。42歳だった。K-1の谷川貞治イベントプロデューサー(50)は15日、ツイッターで「自殺したそうです」とコメント。IGFの「GENOME18」(17日・TDCホール)に出場するためこの日、来日したジェロム・レ・バンナ(39)やピーター・アーツ(41)も、亡き戦友を悼んだ。
谷川イベントプロデューサーは午後、ツイッターで「自殺したそうです。最近は精神的にかなり病んでて、数回未遂を図ってたようです」とつぶやいた。バンナは来日便に乗る直前、フェイスブックに訃報が入ったという。来日後はベルナルドさんと同門のヤン・ノルキヤからも、死を知らせるメールが届いていた。
昨年11月、インターネットでベルナルドさんとやりとりし「精神的にいろいろあって調子が悪い、神のことを考えていると言っていた」と説明。「レイ・セフォーからも数年前からそう聞いていたし、知人からも自殺未遂したり薬を飲んだりしたと聞いていた」と、精神面で深刻な問題を抱えていた近況を明かした。
ベルナルドさんは初期のK-1でアーツ、アーネスト・ホースト、アンディ・フグとともに四天王と称され、96年のK-1GPで準優勝するなど一時代を築いた。
ボクシングでWBF世界ヘビー級王者となり、総合格闘技で高田延彦と引き分けるなど他競技でも活躍したが、01年以降は打たれ弱くなり、06年9月にK-1のリングで引退セレモニー。07年のK-1トライアウトでコーチを務めた後は来日も途絶えていた。
今回、バンナはアーツの挑戦を受けてIGF王座の防衛戦を行う。94年にケープタウンで初対決し、96年にはフグ、ベルナルドさんと大阪で3週間の合宿を張り、01年には横浜で伝説的な死闘を演じた好敵手のバンナは「アーツと2人で試合を彼にささげたい。追悼式もしてあげたい」と、哀悼の意をにじませた。