「10・7 昭和の新日本が蘇る日」開催!レジェンドレスラー集結
“過激な仕掛け人”の異名を持つ元新日本プロレス専務取締役の新間寿氏(81)が4日、都内の帝国ホテルで会見を行い、イベント「10・7 昭和の新日本プロレスが蘇る日」を10月7日に東京・後楽園ホールで開催すると発表した。
今年6月3日にモハメド・アリが急逝。ちょうど6月26日が「アントニオ猪木対モハメド・アリ」の異種格闘技戦から40周年だったこともあり、テレビ朝日での追悼特別番組をはじめ、様々なメディアで「猪木対アリ戦」が取り上げられた。異種格闘技戦や、世界を股にかけたIWGP構想といった新日本プロレスの仕掛けは当時大きな反響を呼んだが、当事者であるアリの死去という時代の変わり目を迎え、改めてその試みの壮大さと、残したインパクトの大きさがフィーチャーされた。
当時のことを「私はひとりで考えてひとりでやるよりも、リングの外側の人たちから注目が集まることを考えれば、凄いものになるんじゃないかという考えで仕掛けていました」と振り返った新間氏。「昭和の新日本プロレスというのは、いつもマスコミとともにあったと私は思っています」と改めて実感したという。
時代も移り変わり、プロレスのあり方も変化している。新間氏は「当時の新日本プロレスは私から言わせてもらえれば“凄いプロレス”でした。今は“楽しいプロレス”。これがあってもいいんじゃないかと私は思いました」とその変化に理解を示しながらも、「20世紀最大のスーパースター(モハメド・アリ)が亡くなった時に、語り合える場所がないじゃないか。じゃあ、私が何か考えてみよう。マスコミの人たちも一緒になって、あの当時のことを話し合うようなイベントをやりたい」と考え、今回のイベントを立ち上げた。
『「10.7昭和の新日本が蘇る日」実行委員会』がイベントを主催。新間氏が実行委員長を務め、警視庁・外務省出身の大野俊幸氏(新間事務所副会長)、元新日本プロレス営業部長・元ジャパンプロレス社長の大塚直暉氏、リアルジャパンプロレス社長の平井丈雅氏が実行委員としてサポートする。また、当時の『ワールド・プロレスリング』の実況を担当していた舟橋慶一アナウンサーがイベントの司会をすることも発表された。
坂口征二、藤波辰爾、初代タイガーマスク(佐山サトル)、小林邦昭、北沢幹之の他、昭和新日本で活躍したレスラーたちの来場を予定。当時の新日本を取材していた記者たちも集結し、株式会社テレビ朝日、東京スポーツ新聞社、株式会社ベースボール・マガジン社も全面協力する。
今回のイベントは、あえて試合は行わず、リングも設置せずに開催。テレビ朝日の協力の元でアントニオ猪木をはじめ、坂口、藤波、長州力、タイガーマスクらが繰り広げた昭和の名勝負を映像で振り返る「名勝負物語」と、新間氏や昭和の新日本マットで活躍した選手たちが登場し、試合映像をバックに“あの頃”を振り返る「言えんのか!トークバトル」の二部構成を予定している。
また、力道山、モハメド・アリ、ブルーザー・ブロディ、アンドレ・ザ・ジャイアント、星野勘太郎、山本小鉄ら鬼籍に入った昭和の名選手たちに哀悼の意を込め、関係者たちの手による「20カウントゴング」も計画しているという。
その他、新間氏が保管していた「猪木vsアリ戦」の秘蔵写真をはじめ、興行ポスター、伝説のベルト、トロフィーなどの「プロレスお宝展示」、サインボール投げ、お宝抽選会、レジェンドレスラーとの撮影会といった「交流イベント」も企画中。来場者全員に『昭和の新日本プロレスが蘇る日』記念特製メダル(限定品)を贈呈し、チケットの先行発売特典として、「猪木対アリ戦」の大会記念ポスターの複製版もプレゼントされる。
「自分たちの夢を、自分たちのできないことを形にしてくれたレスラーたちが、6m40のリングの中で死力を尽くしてくれたんだと思います。サンクチュアリ……聖地を我々は一緒になって見続けて、今もそこで見たことを自分の人生の青春として心の中に残している。そういう火を10月7日に蘇らせたい」と新間氏。今後は定期的な開催を目指しており、「来年は思い出の京王プラザでこういう催しをやりたいと思っています。年に1回はやりたい。古き人たちも、今のプロレスに携わっている人たちも一緒になって、映像を見ながらお喋りできる交友の場所を作っていきたいと思っています」と意気込みを語った。
なお、今回のイベントで公開される「猪木vsアリ戦」の秘蔵写真は、9月1日~11月18日の期間に京王プラザホテル45周年記念として開催される写真展での展示も予定している。