井上兄弟、次戦はともに世界戦 兄・尚弥はコンセプシオン交渉中
大橋ジムの大橋秀行会長と3度目の防衛を10回KOで果たしたWBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(23)と弟で世界前哨戦を大差判定でクリアした拓真(20)、ロンドン五輪銅メダリストでプロデビュー戦を5回KO勝利で飾った清水聡(30)=いずれも大橋=が一夜明けた5日、横浜市内のジムで会見に応じた。
大橋会長は「尚弥はもちろん、拓真は開始30秒でダウンをもらって、そこから2度ダウンを奪い返した。次はWBOバンタム級王者のマーロン・タバレス(フィリピン)に挑戦します。12月は兄弟で世界戦。八重樫(東)も入ってくるのでトリプルですね」と次戦のビッグマッチプランを披露した。
井上拓はタバレスについて「映像を見るとパンチがありそう。スタイル的にかみ合うと思う」と話した。バンタム級での世界初挑戦となるが「一番いいと思う。いつも通り走りとフィジカルで強化しますが、最後までしっかり動けると思う」と自信を見せた。
井上尚は3度目の防衛戦を「リングの上ではこんな試合と言ったけど、映像で見るとそこまでではないな」と振り返った。ただ、満足感はなく「集中力を欠く場面も所々見られたし、直していきたい。良かった点は、ないですね」と厳しかった。12月の防衛戦はWBA世界スーパーフライ級王者のルイス・コンセプシオン(パナマ)との団体統一戦を交渉中。8月31日に河野公平(ワタナベ)からベルトを奪った試合をチェックしており「パワーがすごくある選手。警戒はしないといけないが、力負けはしないと思う」と話した。
「団体が増えて、ランキング(の中身)がうすうすになっているので、統一戦をしたいという気になる。今回よりモチベーションは全然上がる」と実現を期待した。
清水は「前日計量とか、8オンスのグローブとか初めての経験が多くて楽しかった。映像で試合は見ました。動きが全体的に硬かった。いろいろ課題も見えたので、修正したい。近い目標は12月の第2戦、遠い目標は世界チャンピオン」と話した。