井上拓真「ワクワクする」12月世界挑戦 亀田3兄弟以来の兄弟王者へ
ボクシングの大橋ジムの大橋秀行会長(51)は5日、横浜市内で、WBO世界スーパーフライ級王座の3度目の防衛に成功した井上尚弥(23)と、弟で世界前哨戦をクリアした拓真(20)らと一夜明け会見を行い、井上拓が12月にWBO世界バンタム級王者、マーロン・タパレス(24)=フィリピン=に挑戦すると発表した。同日は井上尚の4度目の防衛戦と、IBF世界ライトフライ級王者・八重樫東(33)の2度目の防衛戦を含めたトリプル世界戦となる。
井上拓がプロ9戦目で世界のチャンスをつかんだ。「小さいころからの夢だった。ワクワクする。(タパレスは)パンチがありそう。自分とかみ合うと思う」と目を輝かせた。
バンタム級(リミット53・5キロ)での世界初挑戦について、井上拓は「昨日は53キロ契約で、過去一番動きが良かった。一番力が出せる階級かなと思う。走りとフィジカルをやってバンタムの体をつくる」と迷いはない。
大橋会長は、世界前哨戦を振り返り「開始30秒でダウンをもらって、そこから2度ダウンを奪い返した。チャンピオン級といってもいい相手と闘って、さらに見違えるように強くなっていた。世界王者を100%確信している」と満を持す。
兄の井上尚は「いよいよ拓真もここまできた。楽しみの半面、不安もある」と思いやった。王者として「相手を見切ること。分からないうちに出過ぎると、昨日のようにもらう。後は気持ちだけど、そこは十分あるので」とアドバイス。兄弟世界王者となれば、日本では亀田3兄弟以来となる。