辰吉寿以輝「余裕のよっちゃん」 初の東京進出・後楽園 6連勝で昇格誓う
「ボクシング・スーパーバンタム級6回戦」(1日、後楽園ホール)
元WBC世界バンタム級王者・辰吉丈一郎(46)の次男・寿以輝(20)が9月30日、都内で、プロ第6戦の前日計量に臨み、一発クリアした。初の東京進出に、まずは“浪速のジョー”譲りのノリノリトークで先制パンチをかました。
「余裕のよっちゃんでぶっ倒す!!」
もはや“死語”でも、“昭和のカリスマ”の血を引く20歳が言えば、絵になる。KOを予告し、「当然、勝って上がる」と、6連勝でA級昇格を決めることを誓った。
父がプロ4戦目、4回KOで日本王座を奪取した後楽園ホール。父からの助言は「何一つない」と苦笑いしたが、あこがれの聖地。「やりたかった」と気持ちを高ぶらせた。
多数詰めかける関東の辰吉ファン。「おもしろくて圧倒的に強いボクシングをする」と辰吉の看板を背負う。前戦で父から受けた「個性がない」とのダメ出しは、どこ吹く風。「見とったら分かると思いますけど、もともと僕は個性があるんで」と強気に言い切った。
課題はディフェンスながら、“守る辰吉”を見せにきたわけではない。「5戦やって分かった。防御は僕には向いていない。『攻撃は最大の防御』と言うじゃないですか」。父の後楽園ホールでの試合は91年2月17日が最後。聖地に25年ぶりに、「辰吉」が上陸する。