辰吉丈一郎、息子のKO勝ちにもダメ出し連発「今のままでは路頭に迷う」
「ボクシング・スーパーバンタム級6回戦」(1日、後楽園ホール)
元WBC世界バンタム級王者・辰吉丈一郎(46)は、次男・寿以輝(20)がダウンを奪われながらの逆転5回1分29秒TKO勝利にもダメ出しを連発した。
「まず言えるのは練習量が足らん。天才型と違う。努力型なんやから。練習は努力や。『努力に勝る天才はなし』。昔に人が言うとった」
ダウン後に打ち合いを制し仕留め切ったが、父は不満。「ダウンと言ったってバランスを崩した感じだし、効いたわけじゃないからショックはないんじゃないか。5回TKO?相手のことを思えばスパッと倒してあげないと」。良かったところを問われると「東京で、後楽園で勝ったことくらいとちゃうの?」とこぼした。
前戦もKO勝利ながら「個性がない」と切り捨てた。今戦も思いは変わらない。「個性がないというのは華がないということ。華がないというのは武器がない。自分の子やからかもしれないけど華がない。今のままでは路頭に迷う。武器をつくるのか、無敗のままフェードアウトするのか」と切り捨てた。
愛息の能力を認めるからこそ歯がゆい。「パンチ、スタミナ、パワー、生かされていない。生かすすべがない。武器がない人は客を呼べない。次、どんな強くなってんやろ、とワクワクさせる人が客を呼べる。今の寿以輝、金を出して見たいと思える?辰吉の名前が付いてるから見に来てくれるけど」
辰吉の看板を背負う厳しさを愛息にも求める。「コツコツやってチャンピオンになる人もおるけど、辰吉はそうじゃいかんのよ。辰吉はそんじょそこらじゃない」と、ぼやきは止まらなかった。