「女子ボクシング６回戦」（２０日、後楽園ホール）

　東洋太平洋女子スーパーバンタム級王者の高野人母美（２９）＝協栄＝が、ワンダーガール・シットサイトーン（１７）＝タイ＝を６回２１秒ＴＫＯで下し、昨年１１月の世界初挑戦失敗からの再起戦を飾った。

　試合前には「１回ＫＯ」を予告。積極的に攻め、２回には左フックでダウンを奪った。しかし、相手の粘りとスタミナ切れで最終ラウンドまでもつれ「有言実行できず申し訳ない」と頭を下げた。

　自身が招いた引退騒動で、金平桂一郎会長から「負けたら後がない」と突きつけられた一戦。「プレッシャーがすごかった。自分に勝つことがテーマだった。ボクシングが続けられてよかった」と笑顔を見せた。

　今後について金平会長は「バンタム級がベストかもしれない。パンチを生かせる」と、王座返上も視野に入れている。高野は「試合がしたい。毎月でもリングに上がりたいくらい」と進化を目指す。