大沢宏晋 世界初挑戦も7回TKO完敗 王者の猛攻受けペースつかめず…
「ボクシング・WBO世界フェザー級タイトルマッチ」(5日、米トーマス&マック・センター)
挑戦者の大沢宏晋(31)=ロマンサジャパン=は、無敗の王者オスカル・バルデス(メキシコ)に7回TKOで敗れ、王座奪取はならなかった。世界初挑戦の大沢は序盤から動きが硬かった。4回にダウンを喫すると、7回に連打を浴びてレフェリーが試合を止めた。
世界主要4団体の元6階級王者で、復帰戦となったマニー・パッキャオ(37)=フィリピン=は、ウエルター級王者のジェシー・バルガス(米国)に3-0で判定勝ちし、昨年5月以来の世界王座返り咲きを果たした。スーパーバンタム級王者で世界的強豪のノニト・ドネア(フィリピン)は、ジェシー・マグダレノ(米国)に0-3で判定負けした。
大沢は耐えていた。劣勢の中、バルデスに決定打を許さず、カウンターの機会をうかがっていた。だが4回、相手の左フックを受けてダウンを喫すると、その後は足が止まった。7回はロープを背に猛攻を受け、防戦もままならない状態に。レフェリーが試合を止め、31歳の世界初挑戦は完敗に終わった。
磨いてきたジャブで、序盤は積極的に前へ出た。「ジャブが当たって、いい流れになるんちゃうかと思った」。だが、王者の的確なパンチと間合いでペースをつかめず、勢いも続かなかった。
高校を中退し、18歳でボクシングを始めた。「いつか本場ラスベガスで世界戦を」という長年の夢はかなえた。「もう一回、米国に帰ってきたい。ボクシングは奥が深くて楽しい」。持ち味を出すことはできなかったが、憧れ続けた舞台で得たものも大きかった。