小関桃、世界戦17連続防衛へ 対戦相手おらず難航も…

前日計量を1回でクリアした小関(左)と日向野
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 「WBC女子世界アトム級タイトルマッチ10回戦」(11日、後楽園ホール)

 調印式と前日計量が10日、都内の日本ボクシングコミッション(JBC)で行われた。昨年10月、宮尾綾香との統一戦以来約1年ぶり、17度目の防衛戦に臨む小関桃(34)=青木=が、同級11位の日向野知恵(32)=スパイダー根本=の挑戦を受ける。

 元WBA世界ライトフライ級王者・具志堅用高の持つ世界戦13連続防衛の日本記録を更新した小関が防衛に成功すれば、女子ではWBA・WBC・IBF・WBO女子世界ウェルター級スーパー王者セシリア・ブレークフス(ノルウエー)の持つ18連続世界王座防衛記録に次ぐ世界2位。

 対戦相手が現れず、ノンタイトル戦を挟んで迎えたV17戦に「(挑戦者が)どう来てもいいよう対策はしている。長所は自分と似ているところだと思うが、一つ一つ質が違うところを見せたい」と貫禄を見せた。

 だが、絶対王者は舞台裏で悩みを抱えていた。有吉会長が「宮尾選手との統一戦以来、相手が現れず、ようやく日向野選手に受けてもらった」と明かす。小関は「なかなかタイトルマッチが決まらず、ストレスはあった。もし、挑戦者が現れない状況が続くようなら、階級を上げて違う挑戦も考えなければいけない」とうつむいた。

 「内山(高志)さんが負けてしまったのを見て、記録の尊さを改めて感じた」と言う王座を返上し、ミニフライへの転級も視野に入れているのだ。「一階級上げるのは、フィジカル的にも大変だと思うけど、その時が来ればちゅうちょなくいけるよう、春から練習に取り組んでいる」と言う。

 世界初挑戦の日向野は「偉大なチャンピオンに挑戦できてうれしい。今までで一番のチャンス。これをものにできなければ終わってしまう」と、全力でぶつかる覚悟だ。

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