「ボクシング・ＩＢＦ世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」（３１日、島津アリーナ京都）

　同級５位で世界初挑戦の小国以載（ゆきのり、２８）＝角海老宝石＝が１４日、都内で公開練習を行った。会見には、小説や映画、ドラマでおなじみ「忠臣蔵」の大石内蔵助に扮（ふん）して現れた。

　この日は四十七士討ち入りの日で、故郷の兵庫県赤穂市で恒例の「赤穗義士祭」が行われた。それに合わせた小国らしいパフォーマンス。「やられた全員の敵を取る。討ち入りで怪物退治じゃ！」と２２勝（２２ＫＯ）無敗、１無効試合を誇る王者、ジョナタン・グスマン（２７）＝ドミニカ共和国＝撃破を誓った。

　赤穗浪士の装束は本格的なもので、専門店から「５万円」で借りたという。「着付けをだれも知らないので、着終わるまで３０分はかかりました」という。奇抜な演出は小国ならでは。「笑いというより赤穂市の宣伝になればいい。赤穗で好感度アップするかな」と笑った。

　元ＷＢＡ世界ライト級王者・小堀佑介トレーナーとの２ラウンドのスパーリングでは、足を使い多彩な左を披露。「前の手を休めないこと。いい当て方をして、右は流れの中で出したい」と話した。阿部弘幸トレーナーとのミット打ちでも上下にキレのある左を見せた。

　王者については「映像を見るだけで怖い。きつい試合になると思うけど勝算は２割あると思う。宝くじを当てるより高い確率と思う。ホーム開催で４、５００人応援に来てくれると思う。苦しい時間帯に声援が力になる」と、討ち入り本番へ気合十分だ。