福原力也が引退試合をKO勝ちで飾る
「ボクシング・8回戦」(19日、後楽園ホール)
元日本スーパーバンタム級王者で日本フェザー級5位の福原力也(ワタナベ)が、フィリピン人ランカーのアルビン・バイスと引退試合を行い2回2分39秒KO勝ちした。2回、左アッパーをボディーに食い込ませると、前のめりに崩れ落ちたバイスにテンカウントを聞かせた。
試合後のセレモニーであいさつに立った福原は「ボクシングは高校から始めましたが、プロテストは2回落ちました。弱っちいボクサーが技術を磨かせてもらって5年でチャンピオンになれた。ケガもありましたが、そこから10年踏ん張れたのは皆さんのおかげ。ボクシングは人のありがたみを教えてくれました」と感謝の言葉を述べた。
また、渡辺均会長は「福原はジムにチャンピオン不在の時期に日本チャンピオンとして活躍してくれた。ケガで世界は断念しましたが、内山、河野、田口と世界王者が出たのは福原のリーダーシップがあったから」と感謝の言葉を贈った。
福原は1978年12月18日、千葉県市川市出身の38歳。00年6月、21歳でデビューし、05年9月22日、日本スーパーバンタム級王者木村章司(花形)を判定で下し、王座獲得し1度防衛。06年の右腕骨折を始め、数多くのケガに悩まされた。晩年はフェザー級での日本2階級制覇を目指し細野悟(大橋)に2度挑むもいずれも判定負けした。16年半のキャリアで通算32勝(24KO)9敗1分。今後はワタナベジムでトレーナーを務める予定だ。