藤波辰爾が45周年ツアー3大会開催 余命2年報道のベイダー参戦
プロレス団体ドラディションの藤波辰爾(63)が28日、都内で会見を開き、4月に自身のデビュー45周年記念ツアーを開催し、往年のライバルのビッグバン・ベイダー(61)=米国=が参戦することを発表した。
同ツアーは20日の東京・後楽園ホール、22日の福岡・博多スターレーン、23日の大阪・エディオンアリーナ大阪第2競技場の3大会を予定。2012年に行った40周年大会には初代タイガーマスク、長州力、蝶野正洋らが参戦し、アントニオ猪木、前田日明らもゲストで登場するなど豪華メンバーが駆けつけたが、藤波は「それに準ずる選手をそろえようと思います。40周年の時に参戦できなかった選手にも声をかけています。ベイダーの参戦もあって、懐かしいプロレスを見せて行きたい」と意欲を示した。
ベイダーとは11年4月のIGF・東京ドームシティホール大会でのシングルマッチで時間切れ引き分けに終わって以来の対戦。ベイダーは昨年12月に心臓疾患のため医師から余命2年と宣告されたことを米国のテレビ番組で明かしたと報道されているが、本人からは「私、ビッグバン・ベイダーは精神的、肉体的、健康的にもとても良い状態です。次に予定されている藤波との試合には100%の状態で臨みます」とのコメントが寄せられた。
藤波が15年にWWE殿堂入りした時にベイダーがあいさつに訪れたのが参戦のきっかけ。藤波は「もし45周年大会があるならぜひ参加したいという申し出がありました。彼の健康状態についていろんな情報が飛び交っていますが、彼とは電話でいろんな言葉を交わしました。いろんな意味で改善して、今はトレーニングに入っているようです」と説明した。
藤波は1988年に、アントニオ猪木に張り手を見舞う“飛龍革命”と呼ばれる行動を起こして実現させたベイダーとのIWGPヘビー級王座決定戦で勝利し、89年にはベイダーとの闘いで腰を負傷し1年以上の長期欠場に追い込まれるなど、ベイダーとは80年代から90年代にかけて激闘を繰り広げたライバル同士だ。
その記憶を「最初に日本に来たのは(87年の)両国(国技館大会)か。大暴動の時。猪木さんの敵として出てきた時の迫力にはド肝を抜かされたけど、ボクと対戦した回数の方が多くなった。彼も思い出の中では猪木さんより、ボクとの対戦の方が深いのかな」と振り返り、「お互い手の内も知ってるでしょうから、今できる精いっぱいの試合をしたい。彼は当たる度に100%の力を出してきますから、覚悟してかからないと要注意です」と、久々の対戦へ気持ちを引き締めた。