那須川、“井岡を倒した男”に勝った! 有言実行のパンチでKO
「キックボクシング・KNOCK OUT」(12日、大田区総合体育館)
第2回大会が行われ、RISEバンタム級王者の那須川天心(18)=TARGET=がボクシングの元IBF世界フライ級王者のアムナット・ルエンロン(37)=タイ=と5回3分で対戦し、4回KOで勝利。戦績を18戦18勝無敗(14KO)とした。
那須川は昨年12月に行われた旗揚げの第1回大会では現役ムエタイ王者に1回KO勝ちし、勢いに乗って昨年暮れに行われた総合格闘技(MMA)イベント「RIZIN」に出撃すると、MMA初挑戦ながら3日で2勝を挙げる離れ業をやってのけて注目を集めた。
そして今回、迎えた相手は、元ムエタイのルンピニー王者で、さらにアマチュアボクシングでも世界トップレベルでも活躍し、プロボクシングでも世界王者として井岡一翔の挑戦を退けるなど恐るべき実績を残してきた強敵。そんな相手との一戦に、那須川は「パンチで勝ちたい」「衝撃的な勝ち方をしたい」などと不敵な予告をして臨んだ。
試合は開始からスピードで上回る那須川が、切れ味鋭い左のローキックを中心に攻め込んで主導権を握る。キックだけでなく、パンチの手数で上回るも、2回、3回はアムナットの老かいな距離感に攻めあぐねるば場面も目立った。
そして、迎えた4回も残り1分を切り、判定も見えてきたときに勝負は一気に決着した。那須川はアムナットをロープ際に追い込むと、まず左のローキックのフェイントを入れて、右フックから左のボディーブローをわき腹に突き刺すと、アムナットは前のめりのダウン。10カウントが読まれてKOとなった。
試合後、リング上でマイクを持った那須川は「(アムナットは)うまくて、距離が遠くて、やりずらくて、変な試合になったと思うんですけど、試合前に言った通りパンチで倒すことができてうれしいです。自信にもなりました」と、有言実行に笑顔。そして、「今年、突っ走って誰も手の届かないところに行きます」とファンに約束した。