大森4・23世界初挑戦!唯一黒星喫した因縁タパレスと雪辱マッチ
「ボクシング・WBO世界バンタム級タイトルマッチ」(4月23日、エディオンアリーナ大阪)
同級7位の大森将平(24)=ウォズ=が22日、京都市内の所属ジムで会見を行い、4月23日にエディオンアリーナ大阪でWBO同級王者のマーロン・タパレス(24)=フィリピン=に挑戦すると発表した。世界初挑戦は15年12月にプロ初黒星を喫した相手との再戦。同ジムの大森昌治会長は王者対策として1対2の変則スパーリングを行う秘策を明かした。“具志堅トレ”で京都のジムから初の世界王者誕生を狙う。
運命の巡り合わせか。大森にとって悲願の世界初挑戦はくしくもリベンジマッチとなった。タパレスには15年12月の同級指名挑戦者決定戦でプロ初を含む計4度のダウンを奪われ、2回TKOで唯一の黒星を刻まれた。「特別な感情を持っている」。大森は静かに雪辱への思いを口にした。
来月下旬の沖縄合宿を皮切りに「地獄の特訓に入る」と大森会長は気合を入れた。フィリピンから3人のパートナーを呼び寄せ、計150ラウンドのスパーリングを予定している。圧倒的なスピードを誇る王者対策として1対2の変則スパーを行う秘策も明かした。
大森会長は「あのスピードに目を慣れさせるため」と狙いを説明。最初はディフェンスのみだが、最終的には“ガチンコ・スパー”も視野に入れている。「えっと思ったけど、昔は具志堅さんもやっていたみたい」と大森。日本男子最多となる世界王座防衛13度の伝説的チャンピオンが行った“具志堅トレ”で戴冠へ万全を期す。
昨年大みそかにはIBF同級王者ハスキンス(英国)に挑戦予定だったが、相手の負傷で無念の中止となった。ようやくこぎ着けた世界戦の舞台に大森会長は「判定でもいいから勝ちにこだわる」と力を込め、大森も「京都のジムから初めての世界チャンピオンが誕生する瞬間を必ずお見せする」と誓った。因縁を払拭して、古都にチャンピオンベルトを持ち帰る。