「プロレス・新日本」（６日、大田区総合体育館）

　ＩＷＧＰタッグ選手権試合が行われ、挑戦者の天山広吉、小島聡組（テンコジ）が王者の矢野通、石井智宏組を下し、３年４カ月ぶりに王座を奪回した。

　当初は真壁刀義、本間朋晃組が挑戦する予定だったが、本間が３日の試合で中心性頸髄損傷の重傷を負い、急きょ代役の挑戦者に指名されたテンコジ。久々に訪れたチャンスに、第三世代の盟友である中西学と永田裕志をセコンドにつけて現れると、たまっていたマグマが爆発するかのようなファイトを見せつけて主導権を握る。さらに、２人は本間の得意技こけしまで繰り出し、くせ者・矢野の急所打ちを受けるピンチも切り抜け、最後は小島がラリアットで矢野を仕留めた。

　インタビューでは喜びを分かち合った第三世代の４人。天山は「２人（中西と永田）が背中を押してくれたというか、いつも以上にやらなあかんと思った。本間君の負傷があって、こういう形でチャンスをもらって、うれしいような、悲しいような。でも、本間君もいつかカンバックして、その時はこのベルトを持ってるオレらにどんな反応をするか楽しみですよ。とにかく、本間、早く新日本に帰ってきてほしい」と、本間にエールを送った。

　小島は「こんな言い方していいのか分からないけど、ベルトを獲って、うれしいとか、喜びとかはありません」と、挑戦への経緯をおもんばかって複雑な表情。それでも、「それは、やっぱり本間のことがあるから。オレはこのベルトを、本間が帰ってくるまで守りたい。このベルトを獲ったオレと天山の使命だと思って、やっていきたい」と言葉に力を込めた。