一翔 伝説に並ぶ 具志堅の世界戦14勝 自身初4戦連続KOで 統一戦へ弾み

 ボクシング史上最速世界3階級制覇王者でWBA世界フライ級王者の井岡一翔(27)=井岡=が8日、大阪市内で会見し、4月23日にエディオンアリーナ大阪で同級2位のノクノイ・シットプラサート(30)=タイ=と5度目の防衛戦を行うことを発表した。一翔がV5を達成すれば、元WBA世界ライトフライ級王者の具志堅用高(61)と並ぶ日本記録の世界戦14勝となる。4戦連続KOでWBO同級王者の鄒市明(ゾウ・シミン、35)=中国=との統一戦実現へ弾みを付ける。また、WBO世界バンタム級王座に挑む大森将平(24)=ウォズ=とのダブル世界戦となる。

 具志堅氏が記録した最後の世界戦勝利から37年。17年初陣で一翔が伝説に肩を並べる。国内歴代最多タイとなる世界戦14勝にあと1勝と迫り、「並ぶのは光栄なこと。(記録に)近付くにつれて重みを感じる。世代は全く違うが大きな刺激をもらっている」と先達にリスペクトを込めた。

 相手は30歳で世界初挑戦ながら66戦のキャリアを誇り、12年間無敗で61連勝中の難敵。それでも一翔に臆するところはない。「戦績はすごくても僕とは戦っていない。最終的にはレベルの違いを見せ、後半にかけてKOできる試合を見せたい」と、自身初となる世界戦4戦連続KOに向けて力強く拳を握った。

 「唯一無二になる」と誓った今年の目標は他団体王者との統一戦。標的とするWBO同級王者・鄒市明と年内に拳を交えるためにもつまずくわけにはいかない。「いつ決まっても大丈夫なように、まず5度目に勝つことが大事」と眼前の敵を見据えた。

 5度目の防衛戦が発表されたこの日は、婚約者で歌手の谷村奈南との交際開始記念日でもあった。2年間の“甘い”日々を振り返り「いつも仲良くしています」と照れ笑いも浮かべたが「より引き締めてやりたい」とすぐに口元を結んだ。運命に導かれたV5戦。フライ級最強を証明する戦いが始まる。

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