和毅 国内3年3カ月ぶり復帰星!文句なし判定3-0“亀田トレイン”復活!
「ボクシング・10回戦」(10日、後楽園ホール)
元世界ボクシング機構(WBO)バンタム級王者で亀田三兄弟の三男、亀田和毅(協栄)がマイク・タワッチャイ(タイ)に3-0で判定勝ちした。日本での試合は2013年12月以来、3年3カ月ぶり。13年の世界戦で次男の大毅(引退)が敗れても王座を保持した問題で、当時所属した亀田ジムの会長らが14年に処分を受け、日本で試合ができない状態が続いたが、昨年10月に協栄ジムと契約。ライセンスを再取得して国内での活動が認められた。戦績は35戦33勝(20KO)2敗となった。
10回、KOにこだわり手を出し続けた。逃げ足とクリンチを捕らえ切れなかったが、序盤からIBF世界バンタム級6位を圧倒し、和毅が3-0の文句なしの判定勝ちだ。
最後まで冷静さを失わなかった。5回、逃げる相手にいらだち、右グローブでリング中央を指し「打ち合え」とアピール。さらに両手を後ろに組んで挑発した。だが、そんなしぐさはこれだけ。6回、強烈な右ストレートでダウンを奪った。スピードと的確な左のジャブ、ボディーで相手を翻弄(ほんろう)し続けた。
和毅の日本での試合は13年12月3日以来3年3カ月ぶり。亀田ジム会長らが処分され、日本で試合ができなかったが、昨年10月に協栄ジムに所属しボクサーライセンスを取得。興毅氏、大毅氏と3兄弟の亀田トレインで入場し、2人の兄がセコンドに付いた。客席からは父・史郎氏が誰よりも大きな声でアドバイスの声援を送っていた。「聞こえていた」と“指示”通りに動いた。
和毅は「いい試合ができた。10回できたのはいい経験だし、課題だった右で倒せた」と納得の様子。金平桂一郎会長は「潜在能力の高さ、パンチの強さは証明できた。次、いきなり世界戦もありますよ」と断言。世界2階級制覇に向けて動き出す。