高校からの親友対決、中川と船井が笑顔でにらみ合い
「ボクシング・日本スーパーフライ級タイトルマッチ」(22日、後楽園ホール)
「チャンピオンカーニバル(C・C)」の前日計量が21日、都内の日本ボクシングコミッション(JBC)で行われ、初防衛戦に臨む中川健太(レイスポーツ)、挑戦者で同級1位の船井龍一(ワタナベ)ともにリミットの52・1キロでパスした。
ドラマチックな対決が実現する。中川と船井は都立・港工業高(現在は閉校)の同級生で、ともにボクシング部を立ち上げた親友だ。計量後、フェースオフをリクエストされたが「こいつの顔、面白いので笑っちゃう」という中川のギャグで、笑顔のにらみ合い?となった。
先にプロ入りしたのは中川。船井は「自分もやりたくなって、中川に連絡したら家の近くにワタナベジムがあると教えてくれた」という。仲が良いので、高校時代もプロになってからもスパーリングさえしたことがないという。
対面はC・Cの記者会見以来。「もっとピリピリするかと思ったけど、ほのぼのしていた。ゴングがなれば、30分間は割り切って思い切り殴ります。序盤から食うようだと勝ち目がないので、先手を取っていく」と中川。船井も「気持ちは普段より盛り上がっている。最高の舞台で、高校時代に部活をつくった友人と試合できるなんて経験できない。一発のパンチがあるので気を付けたい」と油断はない。
中川は「総合的に自分の方がだいぶ劣っていると思う。キャリアは違うし、闘ってきた相手も違う」と冷静に分析している。3度目のタイトル挑戦となる船井は「3度目の正直にしたい。(勝敗の)ポイントは気持ちだと思うし、そこは僕の方が強い。彼が6年休んでいた時期も僕は頑張っていたし、経験値も上と思っている」と自信をのぞかせた。
試合後は、ラーメン二郎を食べに行く約束をしている。中川は「負けた方がおごるんじゃないですか?自分におごる気はないです」と笑った。