村田戦判定に疑問の声も 元王者ら「勝ったと思った」
「ボクシング・WBA世界ミドル級王座決定戦」(20日、有明コロシアム)
ロンドン五輪男子ミドル級金メダリストで同級2位の村田諒太(31)=帝拳=が1-2(111-116、112-115、117-110)の判定で、同級1位のアッサン・エンダム(33)=フランス=に敗れ、世界初挑戦での獲得はならなかった。
4回にダウンを奪うなど何度も右強打で追い詰めた村田が敗れた判定について関係者からも疑問の声が上がった。
元WBA世界ミドル級王者・竹原慎二氏は「(村田が)5ポイントくらい勝ったと思った」と振り返った。95年の自身に続く日本2人目のミドル級王者は誕生せず。「(世界を獲るなら)村田君だと思っていた。手数が少なかったね。そこをジャッジに取られたかな。やっぱりゴングが鳴るまで倒しにいかなきゃならんのですよ」と残念がった。
帝拳ジムの本田明彦会長は怒りを隠しきれない。「4年間準備して実現した世界戦。村田は研究して作戦を立て完璧に戦った。(エンダムの勝ちとした)あの2人以外、誰に聞いても村田が勝ってると言っている。こんな判定をしているとボクシングの信用も失ってしまう」と吐き捨てた。
同僚の元世界2階級王者・粟生隆寛(帝拳)は「どう見ても勝っていたと思いますよ。パンチの軌道を見てブロックしているのが、ただ手を置いて防御しているだけと見られたのかな」と首をかしげた。