田中判定で初防衛 WBA王者・田口に宣戦布告 統一戦実現を促す
「ボクシング・WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ」(20日、武田テバオーシャンアリーナ)
王者の田中恒成(21)=畑中=が同級1位のアンヘル・アコスタ(プエルトリコ)に3-0で判定勝ちして初防衛を決めた。序盤に攻め込まれた田中は左ボディーなどでダメージを与えて徐々にリズムをつかみ、5回に右の強打でダウンを奪った。その後は最後まで激しく打ち合い、強敵を押し切った。
宣言していたKO防衛はならず、田中は勝ち名乗りの瞬間、思わず舌をペロリ。それでも、16戦すべてKO勝ちというアコスタを粉砕。最後まで攻め気を失わなかった相手について「本当に激しくて強くてつらくて、最高のライバル」と賛辞を惜しまなかった。
3回からボディーを増やして勢いを止め、攻勢に。5回は右アッパーでバランスを崩し、上からたたきつけるような右の強打でダウンを奪った。ベルトを守り、勝因を問われると「総合力。実力で勝っていた」と誇った。
防戦戦終了とともに、気持ちは次の舞台へ。テレビ中継のゲスト解説を務めた田口を、リングに呼び出して「今年中にやりましょう!!」と、統一戦実現を呼び掛けた。
その勢いのまま、即座に畑中清詞会長にも迫った。「難しい交渉になると思いますが、OKかノーか」。畑中会長は笑顔で「OK!!」。田中陣営は、早くも臨戦態勢だ。
21日に、IBF世界ライトフライ級王者、八重樫東(大橋)の防衛戦をリングサイドで観戦することも明かした。ライトフライ級の年内卒業も明言して「田口選手、八重樫選手に絞った。この2人との対戦だけ目指す」。若き2階級制覇の王者には、統一戦のリングしか見えていない。