井上尚弥V5 衝撃3回KOで顔に傷なし省エネ 9月に米国進出

 リカルド・ロドリゲスに3回KO勝ちする井上尚弥
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 「ボクシング・WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ」(21日、有明コロシアム)

 ダブル世界戦が行われ、WBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(24)=大橋=は同級2位リカルド・ロドリゲス(米国)に3回KO勝ちし、5度目の防衛に成功した。練習を始めて間もない左構えを見せるなど余裕の圧勝劇。9月に米国進出することを明かした。

 指名挑戦者を圧倒的な強さで退けた。井上尚が2度のダウンを奪い3回KO勝ちで5度目の防衛に成功した。

 1回からジャブがうなり、コンビネーションがさえまくった。2回にはまだ練習中で「使うつもりはない」としていた左構えにスイッチして、左ストレートでぐらつかせた。「気持ちの余裕があった。今後のためにも精度を上げていきたい」と手応えを口にした。

 3回に左フック一撃で横ざまになぎ倒す強烈なダウンを奪う。立ち上がった相手に容赦なく再び左フックをたたき込み、10カウントを聞かせた。

 完ぺきに見える試合でも、反省点はあるという。「スパーリング通りにいかないですね。間の取り方、相手との距離間です。数センチとか違う」と、絶対王者の細部の追及、研究はとどまることがない。

 「きょうは7、8割ですね」という省エネ防衛。「一発ももらっていない」と顔には傷一つなかった。試合後、古傷のある右拳について聞かれると「大丈夫です!問題ないので、拳のことを書くのは絶対にやめてください」と珍しくアピールした。

 大橋秀行会長は「アメリカから9月に具体的な話が来ています。防衛戦になります。正式に決まれば会見します」と明かした。井上尚も「アメリカに向けて少しはアピールできたのではないかと思う。スーパーフライの防衛もありますが、バンタム、スーパーバンタムと視野を広げていきたい」と、新たなステージに思いをはせていた。

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