ノア中嶋、三沢さんの遺影の前でV5!次期挑戦者の小峠に「GHCの重み教える」
「プロレス・ノア」(4日、後楽園ホール)
GHCヘビー級選手権試合が行われ、王者の中嶋勝彦がモハメド・ヨネの挑戦を退けて5度目の防衛に成功した。
大会前には09年6月13日に死去した故・三沢光晴さんの追悼セレモニーが行われ、場内に大きな遺影が掲げられる中で行われた一戦。両者はともに得意とするキックだけでなく、三沢さんが得意としたエルボーも打ち合う激しい打撃戦を展開するが、中嶋は同王座初奪取に燃えるヨネの気迫におされ気味となる。
終盤には、ヨネの得意技キン肉バスターを決められそうになるピンチに陥ったが、寸前で脱出。そこからジャーマンスープレックス、ハイキックなどを繰り出して形勢逆転し、最後はローキック連打から必殺のヴァーティカルスパイクにつないで勝利をつかんだ。
リング上での勝利者インタビューでは、「これからもオレたちの強い壁でいて下さい」とベテランのヨネにエールを送った中嶋。そして、「小峠さん、上がってきてよ」と、この日に行われた同王座次期挑戦者決定戦で拳王を下した小峠篤司を呼び出した。
25日の福島・ビッグパレットふくしま大会で中嶋に挑戦することが決まった小峠はリングに上がると、「次はオレが初挑戦します。あと、小峠“さん”とか言わんでいいから。いつもよ、オレらで時代を作るとかよ、オレらの世代で盛り上げるとか(言っているけど)よ、そんなことには乗っからんからよ。お前から時代を奪い取らせてもらうから」と宣戦布告。これに対し、中嶋は「小峠篤司」と“さん”付けをやめ、「GHCのGも分からないアンタには渡さない。GHCヘビーの重み、教えてやるよ」とV6を宣言した。
花道を引き揚げた中嶋は、三沢さんの遺影に礼をしたことへの思いを聞かれ、「三沢さんが作ったこのベルトをオレが巻かせてもらっていますと心の中で言わせてもらいました」と返答。さらに、GHCの重みを問われると、「偉大なレスラーたちがこれを巡って、汗も流して、血も流して命を削って巻いてきたベルトだと思う。三沢さんがどう思ってくださるか分からないですけど、オレはGHCのベルトを巻いている以上、より1人でも多くのファンのみなさんとノアのプロレスを通じて盛り上がっていきたい」との思いを口にした。