尾川堅一 2回TKOで5度目の防衛「狙って倒したのは初めて」
「ボクシング・日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦」(1日、後楽園ホール)
尾川堅一(帝拳)が同級13位の山元浩嗣(ワタナベ)を2回2分0秒TKOで下し、5度目の防衛戦に成功した。尾川は22勝(17KO)1敗、山元20勝(4KO)14敗3分となった。
気合十分の山元に冷静に応じた尾川は1ラウンド終盤、左フックから強烈な右ストレートを顔面に打ち込みダウンを奪った。2回はダメージの残る山元をじわりと追い詰め、ロープ際で連打。レフェリーストップと相手陣営からのタオルはほとんど同時だった。
尾川は「最初のダウンは左フックをあおりながら右ストレートを打てた。左には効果的なので、練習していた」と会心の表情。山元に対しては「気合が入っているから距離は近くなるのでよかった。(田中)繊大さん(トレーナー)が、山元のシャドーを見て『前重心になっている』と言ってくれた。あれなら左であおりやすいと思った」と、ゴング前に戦術を確信していた。
「これまで殴りゃ倒れるだろうという感じだったけど、今回は上に行きたいので狙って倒す意識を持っていた。狙って倒したのは初めて」と、5分で終えた試合を振り返った。
ここ2試合判定勝ちが続いており「求められているのはKO。しっかり倒したい」と話していた。有言実行のKO勝利。WBO、IBFで世界4位、WBCで8位にランク入りしている。「次、世界と言われても準備はできている。ゴーサインが出たらしっかり行けるようにしたい」と、吉報を待つ。