三浦無念…強打空回り米で奪冠ならず ボンバー不発、進退「ゆっくり考えたい」
「ボクシング・WBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ」(15日、イングルウッド)
元同級王者で現1位の三浦隆司(33)=帝拳=が王者ミゲル・ベルチェルト(メキシコ)に判定0-3で敗れた。初回にタイミングのいい左を浴びてダウン。2回以降は足を使う王者を追い切れずに左の強打は不発。1981年11月の三原正(三迫、WBAスーパーウエルター級)以来の米国での王座獲得はならなかった。
三浦の代名詞ボンバーレフトは最後まで爆発しなかった。1回、不意を突かれたような左フックで尻もちをつくようにダウン。以降は足を使って距離を取る王者に攻め手を封じられ、半ば強引な左は単発で捉えられずじまい。採点は大差0-3、まさに完敗だった。
「ダウンのダメージや焦りはなかったが、左の届かない距離を取られて最後まで相手ペースだった。左の手応えがあったのは10回前後のボディーだけ」と三浦。その10回は王者が体をくの字にして逃げ回り、ボンバーのすごみは見せたが、そこまで。「倒してやろうという思いとは逆に、足を使われて空回りしているのを感じながら闘っていた」と声を落とした。
今後は未定。「ゆっくり考えたい。今までは負けた試合も見せ場をつくれていましたが今回は完封された。それをどう受け止めるか」。左強打で海外のファンも魅了し、米国でメインイベンターまで上り詰めた不世出のスラッガーは、しばらく休んで結論を出す。