山中慎介V13ならず 壮絶4回TKO陥落 具志堅氏の記録に並べず

4回、ルイス・ネリの拳に顔が歪む山中慎介=島津アリーナ(撮影・田中太一)
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 「ボクシング・WBC世界バンタム級タイトルマッチ」(15日、島津アリーナ京都)

 王者の山中慎介(34)=帝拳=が4回2分29秒TKOで、同級1位のルイス・ネリ(22)=メキシコ=に敗れ、元WBA世界ライトフライ級王者・具志堅用高氏(62)の持つ世界王座13連続防衛の日本記録に並ぶことはできなかった。

 壮絶な打撃戦の末に山中が散った。サウスポーの強打者対決は、序盤から山中が左ストレート、ネリが左右フックを飛ばし合うスリリングな展開。2回終盤には両者とも左フックをジャストミートさせる。3回も攻勢に出たネリは4回に右フックでチャンスをつかみ、猛ラッシュ。山中をロープに詰めて嵐のような連打を送り、山中を防戦一方に追い込む。王者の意地でダウンをこばむ山中に、陣営からタオルが投げ込まれた。

 中学3年時の1997年、辰吉丈一郎がWBC世界バンタム級王座に返り咲いたシリモンコン・ナコントンパークビュー(タイ)戦をテレビで見て、南京都高(現・京都広学館高)でボクシングを始めた山中。専大を経て、2006年1月にプロデビュー。11年11月にクリスチャン・エスキベル(メキシコ)との王座決定戦を11回TKOで制し、WBC世界バンタム級王座を獲得した。以後、5年9カ月に渡って王座を守り続けていた。勝てば具志堅氏が80年に成し遂げた13連続防衛に並ぶところだったが、12歳下の挑戦者の勢いに屈した。

 試合後両者は抱き合って健闘をたたえ合い、リングを降りる山中には超満員の観客から「慎介コール」が起こった。

 山中の通算戦績は30戦27勝(19KO)1敗2分け。ネリは24戦24勝(18KO)。

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