「ボクシング・ＷＢＡ世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」（９月３日、島津アリーナ京都）

　ＷＢＡ世界スーパーバンタム級王者の久保隼（２７）＝真正＝が２９日、神戸市内の同ジムで、同級２位ダニエル・ローマン（２７）＝米国＝との初防衛戦への練習を公開した。すでに約１００ラウンドのスパーリングは終了。この日はミット打ちなどを行い、減量も「リミットまで２キロで順調」と軽快な動きで汗を流した。

　減量食を自ら作る王者は「スーパーの開店時間を把握してロードワーク後に回る。多い時には７軒くらい」と節約主婦ばりのはしごを敢行。目的は値段ではない。久保流減量食はご飯の上にツナやタラ、鶏ささみ、納豆など高タンパク低カロリーの食材を数種類のせた“スペシャル丼”。「ツナ缶は塩分や油が違うし肉や魚でも切り方が違う」と材料へのこだわりが理由だ。

　試合前は絶食に近いボクサーもいるが、久保は一日の総カロリーの上限を決めた中でバランスよく数回に分けて栄養を摂取し、体力を維持。最大１日５食になる時もある。この減量法を伝授した同僚の山中竜也は２７日にＷＢＯ世界ミニマム級王座に就いた。久保は「竜也も王者になっていい流れ。続いていきたい」と誓った。