タイ人ボクサーが弱すぎる 見るに堪えない実力差
今に始まったことではないのだが、タイ人ボクサーの弱さが際立っている。
9月1日、後楽園ホールで行われた興行には女子1人を含む3人のボクサーが登場した。メーンのスーパーライト級8回戦で内藤律樹(E&Jカシアス)が2回TKO勝ち。世界王座陥落から復帰した柴田直子(ワールドスポーツ)も2回TKO。藤岡飛雄馬(宮田)は1回TKO。あっという間の決着に、応援するファンも喜んでいいのやら…。
ちなみに関東で8月に行われたボクシング興行は7開催、いずれも後楽園ホールで行われたためすべての試合を観戦した。記録を振り返ってみると3開催でタイ人の出場はなし。残り4開催では4日に1人が4回TKO負け。以下、5日は2人がいずれも3回KO。10日は3人のうち1人が1回KO、残る2人は2回TKO。22日は1人が2回TKOというありさまだ。
時には基本的なガードすらおぼつかなく、危険を感じるボクサーもいた。対する日本人は全力を尽くして勝ちに行っている。レベル差があれば早期KO決着は当然と言えば当然なのだが落ち着かない。
日本ボクシングコミッション(JBC)は技術不足や無気力試合と判断したボクサーを招へい禁止としており、そのほとんどがタイ人だ。だが、ファイトマネーの安さや売り込みの多さからリングに上がるタイ人は後を絶たない。JBCでは外国人ボクサー招へいに当たり、現地コミッション押印の「戦績証明書」「試合許可証」などを提出させ、実力のチェックを怠ってはいないが実際ゴングが鳴ると-。
この6月からは世界主要4団体、東洋太平洋、国内のランカー以外招へいできなかったフィリピン人ボクサーが、ランキング外でも呼べることになった。こちらからの招へいを増やすこともありだと思う。
あまりにも実力差のあり過ぎるボクシングは見るに堪えない。(デイリースポーツ・津舟哲也)